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それから数日間は何事もなく過ぎていった。
ただいつもと違ったと言えば、朝起きたときと眠る前に一樹からメッセージが届くという点だ。

《一樹:おはよう》
《一樹:おやすみ》

たったそれだけのメッセージだったけれど、読む度に優莉奈の心は暖かくなる。
思えばこんなやりとりは元カレのときにはしなかったな。

そんな風に考えてブンブンと頭を左右に振る。
終わった恋のことなんて思い出すだけムダ!

自分にそう言い聞かせて、会社へ行く準備をするのだった。
「先輩たち、明日は休日ですねぇ?」

仕事を進めている横でマイちゃんがそんなことを聞いてきた。