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もしもこの恋がダメならどうなるだろう。
仕事の休憩中にふとそんなことが頭をよぎった。

優莉奈はもう27歳で、ここから新しく恋愛をはじめるのだってちょっと疲れてきている。
そんな中で一樹に声をかけられて、それでもダメだったら?

想像しただけで背筋がスッと寒くなる感じがした。
例えば元カレと同じように2年付き合って別れたら、優莉奈はそのときすでに29歳になっていることになる。

30歳手前で彼氏と別れて次の恋へ?
そんなの想像しただけでも疲れ果ててしまう。

時間も手間もかける恋愛は若いからこそできるものだと思っていた。
「どうしよう。今回の恋愛だけは絶対に成功させないと」