柊哉side
優茉に連絡を入れ迎えに行くと、彼女は以前よりたくさんの荷物を持って降りてきた。
「あの、冬物の服がかさばって、荷物がたくさんになってしまって...、その、」
少し恥ずかしそうに言い訳のような言い方をする優茉が可愛くて...たまらなかった。
顔がニヤけそうになるのを誤魔化しながら荷物を積み、彼女を助手席に乗せマンションへと向かう。
途中、冷蔵庫には何も食材がない事を思い出してスーパーにより、色々と買い物をしてから帰ってきた。
彼女の荷物を部屋へと運んでから、一緒に夜ご飯を作りテーブルにつく。
優茉がいるだけで、家の中が全く別の空間に思える。そして、久しぶりの優しい手料理の味は、身体から脳まで全身に染み渡るようだった。
食事の片付けを終えコーヒーと紅茶を入れて、優茉をソファへと誘う。
「優茉、今回の事は本当に申し訳ない。全く気づかず優茉一人に辛い思いをさせて...発作も、そのストレスのせいだよな？」
「えっ？...どうして、発作のことを？」
「たまたま結城に会って、その時に聞いたんだ。
実はさっき、優茉を迎えに行く前に加賀美社長と会ってきた。彼女がした事を、秘書の男性も含めて社長も何度も謝っていた。
正直、優茉をそこまで追い詰めた事は許せない。でも、これは俺のせいでもあるから、本当にごめん。
彼女には今後一切俺たちに近づかない事を約束させたから、二度と同じような事はないはずだからそれは安心して」
「いえ、先生のせいではありません。家を出たのも、私が自分で決めた事なので...。
でもこれで、先生はもう麗奈さんとお見合いをさせられることはないんですよね？」
「もちろん。その話も白紙に戻してもらうようお願いしてきた」
「よかったぁ」
自分はあんなに辛い思いをしたのに、今も俺の心配をし、心から安心したようにそう言う優茉。
...だめだ、もう抑えられない。
我慢できず、彼女を強く抱きしめる。そして、少し身体を離して彼女の両肩に手を置き、不安げに揺れる瞳を見つめる。
「優茉、好きだ。仮なんかじゃなく、本当の婚約者になってくれないか？」
そう言うと、彼女の瞳はみるみる潤んでいきぽろっと雫が零れ落ちた。
「私も...私も、先生の事が、好きです。大好きです」
「優茉...本当にありがとう、俺を好きになってくれて。 優茉、愛してる」
親指で頬を伝う涙を拭って、彼女の唇にそっと自分のを重ねる。
ビクッと身体が揺れて、ゆっくりと唇を離すと、くっきりとした大きな瞳をぱちぱちさせている彼女と目があった。そして、顔を真っ赤にして俯く。
...やばいな、可愛すぎる...
「優茉、これからは何でも言って欲しい。もう二度と、ストレスで発作が起こるような事はないように、一人で抱え込まないで」
「はい。じゃあ、先生も何でも話してください。痛みも嬉しい事も、二人で分け合いたいです」
「そうだな。それと優茉、そろそろ名前で呼んで？」
「あっ...わかりました、柊哉、さん」
「うん。今度家で先生って呼んだら、優茉からキスしてもらうから」
「っえ？ えっと...、き、気をつけます」
「ふっ、気をつけなくてもいいよ？」
その夜は二人でベッドに入り、二度と離れないよう優茉を強く抱き締めて眠った。
久しぶりに彼女の体温を感じながら眠りにつく瞬間は、言葉では表せないほどの幸福感で心がいっぱいだった。
優茉に連絡を入れ迎えに行くと、彼女は以前よりたくさんの荷物を持って降りてきた。
「あの、冬物の服がかさばって、荷物がたくさんになってしまって...、その、」
少し恥ずかしそうに言い訳のような言い方をする優茉が可愛くて...たまらなかった。
顔がニヤけそうになるのを誤魔化しながら荷物を積み、彼女を助手席に乗せマンションへと向かう。
途中、冷蔵庫には何も食材がない事を思い出してスーパーにより、色々と買い物をしてから帰ってきた。
彼女の荷物を部屋へと運んでから、一緒に夜ご飯を作りテーブルにつく。
優茉がいるだけで、家の中が全く別の空間に思える。そして、久しぶりの優しい手料理の味は、身体から脳まで全身に染み渡るようだった。
食事の片付けを終えコーヒーと紅茶を入れて、優茉をソファへと誘う。
「優茉、今回の事は本当に申し訳ない。全く気づかず優茉一人に辛い思いをさせて...発作も、そのストレスのせいだよな？」
「えっ？...どうして、発作のことを？」
「たまたま結城に会って、その時に聞いたんだ。
実はさっき、優茉を迎えに行く前に加賀美社長と会ってきた。彼女がした事を、秘書の男性も含めて社長も何度も謝っていた。
正直、優茉をそこまで追い詰めた事は許せない。でも、これは俺のせいでもあるから、本当にごめん。
彼女には今後一切俺たちに近づかない事を約束させたから、二度と同じような事はないはずだからそれは安心して」
「いえ、先生のせいではありません。家を出たのも、私が自分で決めた事なので...。
でもこれで、先生はもう麗奈さんとお見合いをさせられることはないんですよね？」
「もちろん。その話も白紙に戻してもらうようお願いしてきた」
「よかったぁ」
自分はあんなに辛い思いをしたのに、今も俺の心配をし、心から安心したようにそう言う優茉。
...だめだ、もう抑えられない。
我慢できず、彼女を強く抱きしめる。そして、少し身体を離して彼女の両肩に手を置き、不安げに揺れる瞳を見つめる。
「優茉、好きだ。仮なんかじゃなく、本当の婚約者になってくれないか？」
そう言うと、彼女の瞳はみるみる潤んでいきぽろっと雫が零れ落ちた。
「私も...私も、先生の事が、好きです。大好きです」
「優茉...本当にありがとう、俺を好きになってくれて。 優茉、愛してる」
親指で頬を伝う涙を拭って、彼女の唇にそっと自分のを重ねる。
ビクッと身体が揺れて、ゆっくりと唇を離すと、くっきりとした大きな瞳をぱちぱちさせている彼女と目があった。そして、顔を真っ赤にして俯く。
...やばいな、可愛すぎる...
「優茉、これからは何でも言って欲しい。もう二度と、ストレスで発作が起こるような事はないように、一人で抱え込まないで」
「はい。じゃあ、先生も何でも話してください。痛みも嬉しい事も、二人で分け合いたいです」
「そうだな。それと優茉、そろそろ名前で呼んで？」
「あっ...わかりました、柊哉、さん」
「うん。今度家で先生って呼んだら、優茉からキスしてもらうから」
「っえ？ えっと...、き、気をつけます」
「ふっ、気をつけなくてもいいよ？」
その夜は二人でベッドに入り、二度と離れないよう優茉を強く抱き締めて眠った。
久しぶりに彼女の体温を感じながら眠りにつく瞬間は、言葉では表せないほどの幸福感で心がいっぱいだった。
