片付けが終わる頃、ちょうどお湯も沸いたようで柊哉さんが戻ってきて後ろからぎゅっとされる。

 「片付けありがとう。バスソルト入れたから、一緒に入ろ」

 後ろから抱きしめられたままバスルームの方へと押される。
 きっと、さっきの続き...だよね?

 考えただけで恥ずかしくて顔に熱を感じるけれど、私も離れたくない。今日はずっとくっついていたい。

 ちゅっとキスを落としながら身体を洗われると、どんどん奥の方が熱くなってくる。
 泡を流して湯船に浸かればすぐに後ろから抱きしめられ、マッサージするように身体中を撫でられて、それだけでとても気持ちいい。

 「優茉、やっぱり少し痩せたね。この辺とか」

 そう言いながら脇腹からお尻太ももにかけて撫でられる。

 後で確認って...こういう、こと...。
 呑気に体重の事ばかり気にしていた自分が恥ずかしい...。

 優しく撫でる手が次第にくすぐったくなり身体を捩ると、くるっと向きを変えられ向かい合う。

 「優茉...。優茉が俺の腕の中にいるなんて...もう、二度とこんな風には出来ないと思っていた」

 頬を撫でながら、少し切なさを含んだ愛おしさが込められた瞳で見つめられる。
 思わずぎゅっと彼の首に腕を回して抱きついて、ぴったりと身体をくっつけお互いの体温を確かめ合うように強く抱き合った。

 「今日は、我慢できないと思う...。いい?」

 耳元で少し余裕のない低い声が聞こえてくる。
 身体を起こして、返事の代わりにちゅっと一度触れるだけのキスをすれば、スッと後頭部に手が伸び深く熱いキスに変わる。

 そのままお互いを求め合い、身体中を愛され二人で達した頃には、すっかりのぼせてしまっていた。

 バスローブを羽織ると抱き上げられて、ベッドへと移動する。

 「ごめん、大丈夫? のぼせたね」

 冷蔵庫から冷えたミネラルウォーターを持ってきてくれて、それをピタッとおでこにくっつけるとひんやりして気持ちがいい。
 そのまま目を閉じていると、少しうとうとしてしまっていた。

 気がつけば柊哉さんの腕の中にいて、身体の火照りもだいぶ治っていた。

 「優茉?大丈夫?」

 私が起きた事に気づいて、そっと頭を撫でながら少し心配そうにしている。

 「大丈夫、です。お水...」

 身体を起こしてお水をごくごくと飲むと、だいぶスッキリした。

 おいで?と言われ再び彼の腕に収まると、頭を撫でていた手は次第に身体を降りていく。
 先ほどまで愛されていた身体は敏感で、撫でられた場所がゾクゾクとして、思わず脚を擦り合わせる。

 「優茉...まだ全然足りない。もっともっと優茉を感じさせて?」

 そう囁かれ、ごろんと仰向けにされ膝で脚を割られる。
 熱く情欲の宿る瞳で見つめられると、それだけで身体の奥が疼く。

 「私も...もっと、柊哉さんを、感じたいです」

 言葉は無意識に口からこぼれ落ち、彼の首に腕を回す。

 「っ...。煽ったのは、優茉だからな?」

 もっともっとと、お互いを確かめ合うように求め合い、何度も身体を重ね合う。私が力尽きカーテンの向こうが白み始めた頃、抱き合ったまま意識を手放すように眠った。