すっかり力が抜けた両膝を掴まれ、胸の方へと押し上げられる。
「優茉、愛してる」
ちゅっと甘いキスを一つ落としてから、ゆっくりと柊哉さんが中に入ってくる。
たくさんしてもらったおかげか、強い圧迫感はあるものの、今までの経験で感じたような痛みはほとんどなく、すんなりと彼を受け入れることができた。
うっと短い呻きを漏らし、眉間に皺を寄せ耐えるような表情をする彼がとても愛おしくて、思わずその頬に手を触れる。
ぴったりと身体が合わさり、ぎゅっと抱きしめられると胸の奥からじわじわと温かいものが脳まで広がり、感じた事のないほどの幸福感に包まれた。
身体を重ねる行為が、一つになるという事がこんなにも神秘的なほど幸せだなんて...、知らなかった。
「幸せ...」
自然と口から漏れた言葉に、彼も優しく微笑んで「俺も同じ事を思ったよ。幸せだ」と再びぎゅっと抱きしめられてから、耳元で「もう限界」と呟き、ゆっくりと腰を動かし始める。
「あっ、柊哉さんっ」
離れたくなくて、彼の首に腕を伸ばしてぎゅっとしがみつく。
「っはぁ、優茉。頼むから、煽らないで」
苦しそうな声に腕の力を緩めると、その手を掴んで指を絡めながらシーツに押さえつけられ、それと同時に彼の動きも速さを増す。
「あっ、あっ、あぁっ...」
彼が動くたびに声が漏れ、強い圧迫感を感じていたそこは、次第にそれだけではなくなる。
何度も奥まで擦り上げられて、はっきりと彼の形が分かるほど強く締め付けてしまった。
「っ、うっ...」
次の瞬間にはビクビクと中で震えるのを感じ、脱力した彼にぎゅっと抱きしめられた。
ハァーと彼の吐息が耳元にかかり、くすぐったくて思わず身体を捩ると「っ、優茉、待って...」と苦しそう言われ、動きを止める。
私の中から出てベッドへ身体を預けた彼に再びぎゅっと抱きしめられると、あっという間に微睡に包まれ、そのまま意識を手放していた。