追記.


これらは明治後期、大日本帝国海軍強化のため実施された、人物兵器開発による、極秘人体実験である。


なお、成功者共に生存者はゼロ。

実験は失敗に終わる。


後世にも公には語り継がれることのない、明治を代表する非道で残忍な出来事であった。


しかし総勢50人の若者が命を落としていったなか、唯一の行方不明者がいるという情報もある。



被験番号:24
陸奥 時榛(むつ ときはる)─合致値数92.



《特殊人類兵器、極秘開発計画》発案者・陸奥 忠義(むつ ただよし)の一人息子であり、多くの人間たちから将来を期待されていた21歳の若き青年。


彼はいまだに海の奥底をたったひとり、彷徨っているのだろうか───。