与えられる甘美な心地と疼きに、私は身体を委ねるように従った。

どんなに抵抗したところで効きもしないのだから。


なんて、建前。


カラダは悦んでいて、心も満たされてしまったの。



「っ、ハルさまは…っ、こんなことっ」


「しないって?…するよ、俺だって男だ」



だめ、うれしい、ダメ、嬉しい。



「ゃ…あっ」



はっきりしない視界が、ずるい。

音と感触しか分からないことが、背後に回らせた彼を優位に立たせる。


そして私の気持ちも乱してとろけさせていくんだ。


この腕に守られたなら幸せなんだろうと、そんなことまで。



「はっ、甘い…」



その声を聞いただけでじわりと、まぶたいっぱいに溢れ上がってくる。


私を求めてくれている。
私を、見てくれている。


けれどその涙が悲しいものだと勘違いしたらしく、ハッと彼の動きが一瞬だけ止まった。



「なぐって、くれ、」



掻き乱してくる欲望のなか、わずかな理性で言ってくる。