「ん...なに?桜田さん、どうした?」





怖かった。

無視されるよりこれが怖い。「どうしよう」は頭の中で繰り返した。

でも私の名前で呼ばれた。「桜田さん」で。なんか、嬉しかった。




「あ、黒澤さん...こんにちは!」


「なんでそんなに見つめてるの〜?言いたいことあるの?」


「ない...」



「りか」って呼ばれてる女の子は笑った。


「あ!やっぱりめるちゃんは照れ屋の姿してんだ!」


「そうなの?!なんでかな〜」


「メガネ女子だからね!」


「えへぇ〜」


「メガネ似合ってるけどなぁ〜!める!」


りかは黒澤さんのほっぺをむにむにして「かわいいかわいい」って言った。でも止まって私に向けた。






「そういえば、桜田さんも?メガネ女子なんだね!」

「う…うん…」




「かわいいいいいい!」


これから、この子たちと仲良くなりたい。