しばらくして、インターホンが鳴った。


「はい」

そう答えると、


「電話してただろ、行くぞ」


ぶっきらぼうにそう言ってきた。

外に出ると、真っ黒なリムジンと、黒いスーツを着たいかつい男の人がいた。

男の人は、私を見て顔を歪めた。

そして、リムジンを開けて

「乗れ」


と言った。

私が乗ると、隣に乗り込んで運転手の人に出せと言い、車は出発した。


「あの、あなたは何者?」


こっちを少し見て、めんどくさそうに

「あとで説明するから」


そう言った。