封筒を開けて紙を取り出した。
そこには、「私の大好きな子供達へ」と書いてあった。


"私の大好きな子供達へ
この手紙を見てるってことは、私はこの世にいないのね。
みんなは何歳かしら?みんな結婚とかしてるかなぁ?
小さい頃から、朱音と春に
「死んだらこの箱を開けてね」って言って
よく「お母さんは死なないよ」って怒られてたわよね。懐かしいわ。
さて、手紙を残したのは理由があります。
もし、みんながまだ幼い時に私が死んだら、
みんなはどうなるのかな。
そう考えると、死ねない!って思うんだけど、
絶対に死なないってことはないから、この手紙を残したの。
前置きが長くなっちゃったわね。
封筒にもう一枚紙が入ってるわ。
その紙に電話番号が入っているから、私のスマホで電話して。
そしたら絶対助けてくれるから。
最後になるけど、みんなのこと大好き。 お母さんより"


封筒を見ると、確かに電話番号が書いた紙が入っていた。

お母さんの言う通り、私は高校生でバイトもしていない。

今は貯金でなんとか暮らしているが、貯金がなくなったらと考えると怖い。

私はお母さんのスマホを開き、その番号に電話をかけた。