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ま、間に合った〜!

なんとかギリギリ始業のチャイムが鳴る前に教室へとたどり着いた私は、ヘロヘロになりながらも自分の席へと足を進める。

すると、私が来るのを待ってくれていたのか。

「あ…!心春ちゃん。おはよう!来るの遅いから心配したよ〜」

と、昨日仲良くなった矢川沙奈ちゃんが私に向かって声をかけてきた。

「沙奈ちゃんおはよー。アハハ…。ちょっと寝坊しちゃって」

苦笑いを浮かべ、彼女に挨拶を返す私。

「マジか…!危なかったね〜」

「実は私、朝起きるの苦手で…。中学の時もね〜…」

そこまで口に出して、ハッとした。

危ない…。

私ってばつい「幼なじみに起こしてもらってたんだ〜」って言いそうになってた。

自ら墓穴を掘ろうとしてたことに驚愕し、フリーズしている私に向かって「…心春ちゃん?大丈夫…?」と、沙奈ちゃんが心配そうに声をかけてくれる。

「あ…!大丈夫だよ。えっとね。中学時代も、親によく叩き起こされてたの」

なんとかその場を取り繕い、彼女に笑顔を向けた時。

キーンコーンカーンコーン…。

タイミングよく始業のベルが鳴り響いた。