何て思いながらもう一度莉彩ちゃんのほうを見る。



「えっ?」



思わず声が漏れてしまった。

向羽が莉彩ちゃんのほうにいたのだ。

そして、菜生くんと比べるとたどたどしい言葉だったけど、莉彩ちゃんをあやしている。



「りあちゃ...だいじょ、ぶ?く、くまさん!ね、ねこさんのほが...すき?」


くまとねこのぬいぐるみを莉彩ちゃんに見せると、莉彩ちゃんはにこりと笑ってぬいぐるみをうけとった。

そして、向羽がこちらに向かってきた。



「むぅ、でき、た...?なおく、の、まね...でき、た?」



我が子の成長した姿に胸を打たれる。



「偉かったな!」

「そうだね、偉かったね。向羽、お利口さん」