あの日助けられなかった命を引きずって、目の前のことが見えてない。ヒーローになれない俺。






助かるかもしれない命をまた失うって、また落ち込む。彼女の言葉を聞かなければそんな負の連鎖を抱えて息苦しく生きていくところだった。






目的のために近づいた俺を疑うことも無くヒーローと言った彼女の笑顔は眩しかった。






トクン






胸のあたりが新しく動き出した。






俺はどうやら彼女に恋をしたらしい。