魅入っていましたなんて言えない。 「あー」 「そうなると君も珍しい生徒の一人だね」 ニコッとまるでアイドルかってほどの輝かしい笑顔を向けられ、鼻血を出して倒れそうだ。 「誰かと待ち合わせなの?」 まさか話を振ってくるとは……。 「今年お花見が出来なかったから、ここで少しお花見しようかなって」 「お花見をしている顔には見えないけど?」