「なーにしてんの、お前ら」
あ…。
噂をすればなんとやら、ってやつ。
尊くんだ。
普段見ない体操服姿。
…似合ってる。
尊くんはさりげなくこころちゃんの手からわたしのメガネを奪って、わたしの目にかけてくれる。
「メガネとったとこもうちょっと見たかったんだけど、尊!」
「ダメ。花音が困るだろ」
謎の抗議をする絃くんを、尊くんがばっさり切り捨ててた。
うん、確かにすっごく困る。
特に外で目が見えないのは、あまりにも怖いし。
「おはよー、尊くん」
「はよ、若狭さん」
その傍ら、こころちゃんは尊くんにのんびりとあいさつをしてる。