「てか、せっかくの体育祭なんだからコンタクトにしてメイクしたらよかったのに」


「……で、でも、メイクとかわかんないし」


「そんなんあたしがやってあげるって!」





…うーん、じゃあ、来年はおねがいしようかな。
なんて考えていたら、隣で絃くんがわたしの顔を真剣に眺めながら「んー…これはまさに原石…」と訳の分からないことを呟いてる。





「ね、超かわいくない? メガネとった花音」


「マジで可愛いじゃん。コンタクトにすればいいのに」





…それ、同じこと尊くんにも言われたな。
そんなにメガネ外した方がいい…?




ふたりに囲まれて困ってひたすら苦笑いしていたところ。
今度は、さらに上から声が降ってきた。