「っ……そう。わかった。今度こそ、絶対連れて行くから」
「はいはい。木曜日以外なー」
尊くんの言葉に返事もせず、彼女は図書室を飛び出していってしまった。
木曜日…?
なにか用事かな。
木曜日といえば、今日だけど。
「あの…今の人って」
「あぁ、千代森(ちよもり)風音。俺の幼馴染だよ、一応」
「見たことある。かわいいよね」
「んー…? そうかな。ま、派手ではあるけど」
あれ? そうでもなさそうな反応。
尊くんって、もしかして理想高い?
でも幼馴染ってことは、小さいときから一緒にいるからあんまりわからないものなのかな。
いいなぁ。
幼馴染とか、あこがれる。