「せっかくの助け舟を無下にするようで悪いけど、俺が花音と話したくてここにいただけだから」





…えぇ?
それが本音かどうかも分からない。



いや、でも、優しい尊くんのことだから、このままだとわたしがこの子に目をつけられてしまうかもしれないと思って救ってくれたのかもしれない。






「っ……なにそれ」





彼女は尊くんを睨む。
バチバチしてるなぁ。
…ここ、図書室なんだけど。





「とにかく、俺今日はカラオケ行かないから」





ていうか。
この前も断ってたけど、今日も断ったんだ、カラオケ。




あんまりそういうの好きじゃないのかな?