尊くんって。
誰と話すときも目が輝いていて、ずっと楽しそうだ。
そんな彼をみてたら、わたしまで気持ちが楽になった。
自然に笑顔も増えてきたころ。
バンッという音を立てて、図書室のドアが開けられる。
驚いてドアのほうを向く、わたし含め図書室で勉強していた数名の生徒。
あ…この人、見たことある。
尊くんと似ているけど少し明るめブラウンの髪をハーフアップにまとめて、ばっちりメイクを決めたかわいらしい女の子。
こころちゃんと並ぶほど、お人形って感じだ。
…だけど、なんだか、怒ってる?
ぼーっとしていると、その子は尊くんに向かって詰め寄る。