去年一年間図書委員を務めてたおかげで、もうすっかり見慣れた入り口。
”図書室”の札を確認して、ドアに手をかける。
……あれ、あいてる…?
図書室は授業中は閉まってるはずで、そのカギは図書委員が開けなきゃいけないはず。
職員室に鍵があったから、てっきり今日も閉まってるものだと思ったのに。
…もしかして、中に誰かいるの…?
警戒しながら、恐る恐るドアを開けた。
堂々と入って人がいたら気まずいから、一旦息をひそめて音を聞く。
……なんて、いないかな、流石に。
お昼休み閉め忘れた、とかだよね…?
そう安心して歩き出そうとした、そのとき。