いくら疎遠気味でも、班行動になれば自然と会話も増えるだろうと思ってた。



…舐めてた。
そりゃそうだ。
最近、尊くんや絃くんとかのクラスの中心人物と関わるようになったから忘れてたけど、わたしってそもそもは名前も覚えてもらえないほどの地味女だし、自分から行動しないと元通りには戻れないのに。





…いやまぁ、それは百歩譲ってまだいい。
わたしのせいだし。



だけど。





「尊くんっ、三日間楽しみだねっ」


「そうだね」


「お土産何買おうかなぁ」


「もうお土産のこと考えてんの?」





……さっきからの、これ。




同じ班の与田さん。
ここぞとばかりに、尊くんの腕に絡みついて見せつけるようにイチャイチャしている。