夕方六時。

赤、青、金髪の派手髪男性三名のご来店。

「空いているお席にどうぞ」と促しながら、信号機みたいな三人を、こんな漫画みたいなことあるんだなぁなんて感心しながら見ていると、「注文いいですかー！」と赤に呼ばれた。

ドラマの撮影かお笑い芸人のトリオじゃないとすれば、本当に偶然なのか？
気になることは沢山あったけれど、気にしないように努力して、オーダーを取りに向かう。

「お待たせ致しました。お伺いします」

「君、いくつ？」

「…はい？」

「歳だよ、と！し！」

赤に続いて金髪がニコニコと笑いながら私に言ってくる。

完全に意を突かれた私はぽかんと固まってしまった。

「おーい？お姉さん？大丈夫？」

「あ…あぁ、はい！すみません」

「高校生？」

「え…はい。そうです。十七歳…」

「えー、じゃあ遊びとか誘ったら犯罪になっちゃうかなー」

派手髪三人が店内に響く大きい声で笑った。

このまま立ち去ればいいのかな。
でもお客様だし…クレームとか入ったらどうしよう…。