私の恋は99%叶わない。
たった1%の奇跡が起きて、奏斗くんが私のことを好きになってくれたら…
でもそれには、たった1%の奇跡なんかじゃ足りないかもしれない。
いずれにしても、滅多なことがないと私と奏斗くんが恋人同士になることは難しい。
そんなことは分かっていても、私の想いは止められない。
私が奏斗くんと恋人になれる関係だったら、どんな毎日を送っていたんだろう。
好きで好きで仕方なくて、そんなことを考えても悲しくなってしまうだけなのに。
奏斗くんは朝が弱い。
だから毎朝、私が起こしてあげる。
私が「ねーねー起きて」と言うと、眠たそうな目を擦りながら、「はいはい」と言い私の手をぎゅっと握ってくる。
その手はとても温かくて、日向ぼっこしてるときの太陽に包まれているときと似ている。
しばらく私の手を握ると、奏斗くんは勢いよく起き上がって、学校に行く用意をする。
なるべく長く寝ていたいらしい奏斗くんは、朝ごはんを食べない。
だけど食いしん坊な私のために、私のご飯は用意してくれる。
どんなに遅刻しそうな日でも、忘れたことは1回もない。
そんな奏斗くんが大好き。