「だから、お前の馬鹿正直で生意気な所を気に入ったから俺と暮らせと言ってる。」
「無理無理無理無理です!
しかもそれ褒めてないですよね!?」
後退る私に近づいてくる島崎理王。
あっという間に壁側に追い詰められていて…。
「俺も今すぐ引っ越させるような悪魔じゃない。
3日考える時間をやる。
先に言っておくと俺の言う通りにした方が懸命だ。
後で、助けてくださいってなるのはお前だ。」
「3日も考える時間いりません!
私は引っ越さないし、島崎理王!
何でも自分の思い通りになると思った大間違いだから!」
壁側に追い詰めた私の顔の横に、彼の両手が置かれて鼻先がくっついてしまいそうなほど顔面が迫る。
─ヒック─
ど、どうしよう……
こんな時にしゃっくりが……。
落ち着いて私!
大丈夫、1回深呼吸して。
「フッ……。
それは後に俺に助けてくださいってお願いするってことだな?」
馬鹿にしたように鼻で笑われる。
そしてそのまま私から離れて姿を消した。
何なの!?
ムカつく!
皆、あの人の正体を知らないからキャーキャー言ってるんだ。
知ったら幻滅よ!
高校生にもなってわがままなんて!