あの女のアパートは覚えている。
こうなったら無理にでも対価を受け取ってもらう。
アパートに向かいインターホンを押す。
部屋は合っているはずなのに出ない。
「どちら様?
その部屋の子なら今いないよ。」
「どこにいる?」
ムキになってインターホンを連打していると、大家らしき人が近づいてきた。
「さぁ?最近引っ越してきたけどほとんど見かけないよ。」
「名前は?」
ここら辺の地域から引っ越しなら、名前さえわかれば仲間のハッカーに調べさせることができる。
「花森うさぎさん。
名前の通りうさぎみたいで可愛らしい子だったよ。」
花森うさぎ……ね。
待ってろ、すぐにお前のこと調べるからな。