「連絡先を置いてきたから何か求めるんだったら来るだろ。
金だったらいくらでも振り込んでやるよ。」
「は、出たおぼっちゃま発言。」
「うるせーよ。」
1週間後──
「おい、その女から連絡来たのか?」
「いや、来ない。
俺の連絡先を無視とはいい度胸してるよな。」
「来なかったら来なかったでラッキーじゃん?」
確かにそれは関わらなくて済む。
もし、何も知らないで助けたとしたら俺の価値をわかってなさ過ぎる。
俺は全国No.1の暴走族総長で、島崎グループの不動産会社社長の息子。
姫になりたくて、すがってくる女は少なくない。
だからこの俺を無視するのは馬鹿だ。