「ちなみにお前が俺と会った時に絡まれていた奴らも暴走族だ。」







「信じられない……。」






「こんな何も知らないやつ初めて。

俺達は結構有名なんだけど?」





それ自分で言う?って言いたいのを我慢して失礼男を睨む。







「私田舎育ちでこの高校に入学するために引っ越してきたの。

だから、何も知らない。」






「クッ、ハハハッ。

俺達黒龍は、全国NO.1だ。」






つまり、私は全くその世界について無知だっただけってこと?






「そんな俺を助けたら俺の女にして欲しいとか、色々あるだろ?」






「お金はバイトで稼げるし、恋人はいたらいいなと思うけどあなたは私のタイプじゃないので結構です!」






今度こそ失礼男の手を振り払い、走って校長室を出る前に思い出した。




泉海斗の存在を……。





足をピタッと止める。





「あと!思い出しました!

あなた島崎理王ですよね?

あなたの命狙ってる人がいるので気をつけて下さいね!」




そして私は、校長室を出た。




あんな俺様男なんて絶対私のタイプじゃない!








この放送をきっかけに私の平凡な高校生活は、徐々に崩れていく。