「具合大丈夫ですか?」
「おかげでな。で、連絡先は?」
連絡先捨てたなんて言えないから話逸らしたのに。
「ごめんなさい!ごみと間違えて捨てました。」
咄嗟に嘘なんて出てこない。
頭を下げて謝るのが1番正解。
「俺の連絡先って結構貴重なんだけど?
まぁ、いいや。何が望み?」
「望みとは?」
「俺を助けた対価だ。
知ってて助けたんだろう?」
「対価を貰うために助けた訳じゃありませんし、あの日初めて会ったんですよ?
あなたのこと知らないです。」
「な?言っただろ?
こいつほんとに俺らのこと知らない。」
そう言ったのは私のことを子兎子兎と呼ぶ失礼男で。