試合が始まり、遠矢の活躍は凄かった。



宗よりも遠矢の方が背が高い為、シュートがよく決まる。



そのたび黄色い歓声が上がる。



私の目は遠矢でなく宗を追っていた。



途中宗と目が合ってしまい。



宗が優しく微笑んだ。



私は宗から急いで目を反らした。



私何してんだろう。



遠矢の応援しなくちゃ。



遠矢がシュートが決まるたびガッツポーズをする。



そして私を見る遠矢。



私もガッツポーズをした。


遠矢の笑顔。



何だか心が痛い。



私遠矢の彼女なのに、あれだけ忘れようと決めたのに、



どうして宗に目がいってしまうのだろう?



その時私を見る宗の視線。


私は宗を見て口パクで、「さよなら宗。」と呟いた。


もう宗を見ない。