そして2年生になった時宗から告げられた。



「別れよう!」



私は振られたんだ。



何回も思い知る辛さ。



宗は私を嫌いになったんだよね。



だってさっき宗はお姉ちゃんにずっと一緒にいるからって言ってた。



それが紛れもない真実。



だから私は宗を忘れるしかないんだよね。



痛む手を冷やした。



冷たくて痛い私の心みたいだ。



私の冷たく閉ざされた心が、暖まる事はあるのだろうか?



私は前に進むべきなのだろうか?



一人部屋で考えていた。



『桃早く支度しないと智美ちゃんが迎えに来るわよ。』



何も準備しない私を見て、


『お母さんが手伝ってあげるからね。』



母が用意してくれたミニの白いニットのワンピにふわふわの上着。



髪も母が巻いてくれて、お化粧までしてくれる。



鏡の中の私は別人のようだった。



『桃は背も高いから素敵になったわよ。


孝哉が見たら自分のお店に連れて行くわよ。』



孝哉は私の父親。



父は婦人服専門のお店を何軒か待ってる。