「……あれが、魂なのかな?」
「ええ……そうです」

 魂がどこにあるかは、すぐにわかった。明らかに、そうとしか思えないものが、私達の目の前に会ったからだ。
 大きなガラスでできたケースの中に、光の球体が漂っている。片方は、大きな球体が一つ、もう片方は小さな球体が複数。どちらがどちらの魂かも明白だ。

「キャロム、お願いできるかしら?」
「ああ……やってみるよ」

 キャロムは、大きな魂が入っている方のケースに手をかけた。彼は、その手をゆっくりと引く。すると、ケースの中から魂が引き抜かれる。

「……うん、間違いなさそうだ。これは、レフェイラさんの魂だよ」
「わかるの?」
「ああ……そういう風に魔法を開発したからね。よし、それじゃあ、この魂を体に戻しに行こう」
「梯子は登れそう?」
「問題ないよ。魔力で運ぶからね」

 言葉とともに、キャロムは梯子を登って行った。その隣に、レフェイラの魂を浮かべながら。

「さて、キャロム君一人では心配だ。俺も上に戻ることにするよ」
「ええ、お願いするわ。私達は、とりあえずこの研究室を調べてみるわ」
「ああ」

 ドルキンスは、キャロムについて行った。この場に残ったのは、私、ファルーシャ、ディゾール様の三人だ。
 これから、私達でこの研究室を調べる。まず向き合わなければならないのは、目の前にあるアルフィアの魂だろう。