放課後だから、用のない生徒から次々と帰っていく。



まだ残ってるのは、あたしと琴音、それから原田さんのグループ。



あぁ、やだな…居心地悪いな。



はやく葵、来ないかな…。




俯いてモヤモヤに耐えていたら、原田さんたちが教室から出ていく音が聞こえた。
ほっ…と胸を撫で下ろす。




「羽依ちゃんってなんで日依くんと付き合わないの?」


「……え?」




ヒヨとあたしが…付き合う?
琴音に聞かれて、また心がざわついた。



好きかどうかについては考えたことあったけど、付き合うとか、考えたこと無かった…。




「お似合いじゃん」


「……そ、そう?」


「うん。早くしないと、いつまでも原田さんが騒いでるよ、きっと」



その発言。
一理どころか百理くらいあって、盛大にため息をついた。