「本当!?
 良かった………」

「だな
 これでいつでも香音と結婚できるな!」

「…………ありがとう
 雄斗には……いつも助けられてばっかだね」

「お前は俺が守ってやる
 だから頼れよ」

「……家に帰りたい」

「それは無理ー!
 いつ発作が起きてもおかしくないって山中先生が言ってたぞ?
 それに今外に出るよりはここにいた方が安全だから」

「………そっか
 雄斗は帰っちゃう……?」

「帰ってほしいなら帰るよー?」

「………意地悪」

「ハハっ、大丈夫
 心配しなくても帰らないから
 仕事もないしな」

「…………………雄斗……復帰するの……?」

「そのうちな
 生活もあるし
 まぁ香音が落ち着いたらかな
 しばらくは一人にさせないから」

「私は大丈夫だよ……?
 雄斗の調子さえ良ければ……」

「お前、今の状態分かってる?
 これのどこが大丈夫なんだよ」

「…………………………」

「そんなんじゃ4月から保たないぞー
 教師も1年目は特に大変だから」

「……そのことなんだけどさ…………後で話したいことある……」

「……分かった
 後ででいいのか?」

「うん………ちょっと疲れてきちゃったから………
 ごめんだけど………少し寝ても良いかな…?」

「あぁ、無理するな
 ゆっくり休めよ」

そして頭を撫でると静かな寝息が聞こえてきた