数日後

「そろそろ行くか」

「うん…………」

「大丈夫だって!
 心配するな」

この日は雄斗のお父さんに挨拶しに行く日

めっちゃ緊張する………


初めて会うし……………会ったらもう引き返せない…………

「……………雄斗は…………本当に私でいいの………?」

「香音がいいの」

「…………そっか」

そんな話をしているとあっという間に雄斗の実家に着いてしまった



ガチャ

「親父ー、ただいまー」

「おう、雄斗おかえり
 君が香音さんだね
 初めまして」

「あ……えと………初めまして
 水無瀬香音と申します」

「ハハっ、いいよ
 そんなにかしこまらないで
 さっ、中に入って」

「お邪魔します……」

「あ、香音足元気をつけろよ
 古いから所々危ないかも」

「うん、分かった」

「香音さんもごめんね
 奏斗にも良い加減建て替えろって言われてるんだけど…………妻との思い出があるからなかなか………」

「……きっと喜んでますよ
 こんなに大切にしてもらえて
 私も母を亡くしてるので………気持ちは凄い分かります」