「………もう嫌なの………」
「…………辛い思いさせてる自覚はある」
「だったら…!」
「でも傷つけるのは許さない
もちろん、死ぬのもだ」
「………しんどいの………楽になりたいの…………」
「死んだら全て終わりだ
楽になるって話じゃない」
「楽になるの…!
解放されたいの…!!」
「………………」
「雄斗なんか嫌い!
大嫌い!!
出てって…!」
「それは出来ない」
そして香音を抱きしめた
「離して!
どっか行ってよ……!!」
そう言いながら俺の胸を叩く
地味に痛いなぁ………でも香音の痛みはこんなものじゃないもんな………
「大丈夫……お前は一人じゃない」
「離してよ!!
雄斗のせいで私は!」
「うん、俺のせいだ
全部俺のせい
お前は何も悪くない」
「もぅ………やだよ……………」
「…たくさん泣きな
ずっと側にいるから」
そして香音は泣き続けた
今まで溜めていたものを出すように
ずっと………抱え込んでいたんだな……………
しばらくすると香音はそのまま眠りに入った