「…………………」

「……何か嫌なことでもありました?」

「………………山中先生…………もう死にたい…………」

「っ…………………」

「しんどい………………生きるのが……………」

「まだまだ……これからじゃないですか………」

「もう……耐えれない…………」

「香音……さん…………」

「なんで………助けたの………
 玲華と一緒に………死にたかった………」

「………何度だって助けます
 君を………失いたくない」

「先生には……関係ないじゃん…………」

「関係ありますよ………
 玲華さんのことは本当に申し訳ないです………」

「………もう嫌だよ………」

「僕だって嫌ですよ…!
 もう……誰にも死んでほしくないんです…
 君が死んだら………僕はなんのためにここまでやってきたのか………分からなくなります……」

「………先生のせいだよ………こんな苦しくなったの………」

「そんなこと分かってますよ…!
 だからこうして………医者も辞めずに君と向き合おうと頑張っているんです
 君がいなければ………あの時に医者なんて辞めてましたよ………」

「私なんか放っておいて辞めれば良かったのに………」