「一回戻れそう…?」

「………もう少し……待って……」

「ん、分かった
 お前のタイミングでいいからな」

「うん…………」

「みんなに久しぶりに会ってどう?」

「………来て良かった………って思うけど…………辛い………
 たった一個の選択を………間違えちゃったね」

「…………………」

「…………ごめんね
 もう戻る
 雄斗はまだみんなと楽しんでよ
 私のことは気にしなくていいからさ」

「やだ
 香音と帰る
 お前がいなかったら俺が残る意味ないから」

「雄斗………」

「それに無理やり連れてきたの俺だし
 だからお前の気持ちが落ち込んじゃったのも俺の責任
 俺に責任取らせてよ?」

「別に………取らなくていいよ
 雄斗の責任じゃないし………」

「えー、何でも香音のお願い聞くよ?」

「…………死にたい………」

「………………ごめんだけど……そのお願いは聞けない
 他のだったら何でも聞くからさ」

「………………………」

「……ここで待ってて
 俺一人で戻るから
 お前の荷物も持ってくる
 それで一緒に帰ろ」

「…………うん」

「すぐ戻ってくるから
 ちょっと待っててな」

そして香音と別れ会場に戻った