「よっ!
 楽しんでるかー」

「うわっ、びっくりしたー
 下山先生驚かさないでくださいよ」

「いやー、楽しそうだなって
 もうみんな酒飲めるんだもんな」

「はい!
 下山先生もどうですか?」

「美味しいですよー」

「まじ?
 じゃあ……岩本のちょうだい
 お前の美味しそう」

「あ、なら同じの持ってきますよ!」

「あっ、中島君大丈夫!
 実はあんまりお酒得意じゃないから
 下山先生、どうぞ」

「そうなんだ?
 じゃあ、遠慮なく」

受け取るために近づいた時


香音にだけ聞こえる声で言った

「バカ……酒飲むな
 男に囲まれるな」

それだけ伝えて離れた


「ん、美味いなこれ!」

「ですよね!
 俺のオススメです」

「酒好きなのはいいけどほどほどにしとけよー
 体に良くないからな」

「分かってますよ」

「もうこの歳になると色々キツイよ
 今のうちに楽しめ!」

「いやー、後は彼女さえできれば充分ですよ」

「お前いないんだ?」

「僕だけというよりここに集まってる奴全員いないですよ
 香音を狙って集まったんでしょうけど………って香音いない!?」

「あはは!
 逃げられたな
 まぁ岩本は難しいぞー」

「何で下山先生が分かるんですか?」