「香音どうしちゃった?」

「ヒック……ヒックヒック…………」

「もう大丈夫だからさ
 泣き止もう?」

「……ヒック……」


時間はかかりながらも少しずつ落ち着いていった



「…………………雄斗………何でここにいるの………?」

「ん?
 めっちゃ急だな
 もう大丈夫なのか?」

「うん…………ごめんね………」

そう言って香音は俺から離れた

「いいよ
 俺の方こそごめんな
 一人にして
 あと、嘘ついて」

「………寂しかった……」

「俺も
 本当はな、右腕の手術してもらってたんだ
 1週間前に入院して今日の朝手術してもらった」

「手術……?」

「そう
 ほら、見て」

そして右手で香音の手に触れた

まだ動かすのは大変だけど………

「香音の手……いつも冷たいな」

「本当だ………
 雄斗……私が知らない間に頑張ってたんだね……」

「香音の喜ぶ顔見たくて内緒にしてたんだけど……バレちゃった」

「凄い嬉しい…!
 雄斗頑張ったね!」

「香音のおかげだよ
 香音、ありがとう」

「私は何もしてないよ!
 山中先生にも感謝しなきゃね
 てか、ごめんね…?
 疲れて大変な時に来ちゃって………」

「大丈夫だよ
 もう割と疲れも取れてるから
 それに俺を頼ってくれたのは嬉しかったから
 喧嘩してから会ってなかったから………俺のことは頼ってくれないかと」