散歩の後は夕食を食べたりしていたら気づけば夜




雄斗と屋上に行った





「雄斗………確かにね、私は避けてる
 心から笑うのも………幸せになるのも」

「うん……………」

「でもそれは…………罪悪感からじゃない
 罪悪感が全くないって訳ではないけど………違うの…………」

「……………………」

「私は…………怖いんだ………
 失うのが…………
 幸せになって…………その幸せを失うのが怖い………
 自分でそれを壊してしまうのが………怖いの………」

「失う………………」

「…………私は……今までたくさん失ってきた………
 これからも失う…………
 でもね……………雄斗だけは失いたくない…………
 雄斗と幸せになって………それを失ったら…………今度こそ私は立ち直れない………
 雄斗を失うのが…………何よりも怖い………」

「香音…………」

「……………少しずつ、前向きになりたいとは思ってる
 だから………後藤先生と話そうって決めた
 でも………雄斗との幸せを考えるのは…………まだ難しいかもしれない………」

「それでも俺は…!」

「ごめん
 もう一つだけ……言いたいことがある」

「まだあるのか…?」