「ありがとうございます…………それと……一つ聞きたいことがあって………」

「何ですか?」

「雄斗に………話しましたか…?
 その……私の身体じゃ……無理だってこと……………」

「……………話してないですよ
 個人情報ですから
 ですが、君が話しにくいなら……僕から話しますよ」

「…………………どうにもならないんですよね…?」

「……おすすめはしません」

「そうですか…………
 それも含めてちゃんと話します」

そして山中先生から離れた

「山中先生……ここの鍵貸してもらえませんか…?
 夜……ここで雄斗と話したいんです」

「…………いいですよ
 僕も今日は夜もいるので
 話終わったら僕のところまで返しに来てください
 脳外科の病棟にいますから」

「……………………」

「大丈夫ですよ
 篠宮先生は出張で明日までいませんから」

「それなら………行きます」

「待ってますよ」

そして鍵をもらった

それと同時に雄斗と向き合う覚悟を決めた


その覚悟を胸に、雄斗が待っている病室に向かった