「どういうこと?」

「まぁ見れば分かる」

そしてゆっくりとスクロールした

「このフォルダ、俺のお気に入り
 この中全部お前が写ってる」

「えっ……………て、何でこんな写真あるの!?」

「そりゃあまぁ………隠し撮りしてたから
 あ、もちろんクラス全員撮ってるからな!?
 他のはまた別のところに保存してて…………」

あの頃俺は良く、写真を撮っていた

クラス全員とはいえ、やっぱり多かったのは香音の隠し撮り

「全然気づかなかった……………」

「バレないように撮ってたからな
 どう?
 自分の笑顔みてみて」

「………………別に何とも」

「…………俺からすればな、だいぶ変わってるんだ
 だんだん……目の奥も笑ってるし、表情もさらに柔らかくなってる
 終業式に撮った写真は………凄い良い笑顔してる
 輝いてるんだよ」

「そんなこと…………」

「あるから
 写真振り返って見てる時に………一番嬉しく思うのがお前の表情の変化なんだ
 今の香音も大好きだけど…………この笑顔の香音が………俺は1番好きだった……………」

「…………………………」

「…………最近、心から笑えてないだろ……?
 というか…………笑うのを避けているように俺は見える」