「別に痛くない」

「さっきから庇ってる気がするけど?」

「……………………」

「それに利き手じゃん
 受験生なんだから………勉強に支障出るだろ
 悪化する前に保健室行くぞ」

「……………大丈夫なので行きません」

「どうして?」

「………………………」

「あー………そういえば保健室嫌なんだっけ?」

「………はい」

「んー……なら俺がやる
 それなら良い?
 ここに道具借りてくるから」

「下山先生って出来るんですか?」

「まぁそれなりにはな
 怪我ばっかりする危なっかしい奴がいたから
 それなのに保健室嫌いでさ
 俺がやってたらいつの間にか出来るようになってたから」

「そうだったんですね」

「ん、どっちがいい?
 保健室か俺か
 どっちも嫌は無しだからな」

「………じゃあ………下山先生で……」

「おう
 じゃあちょっと待ってろよー」

そして保健室で少し道具を借りて、河本の手当てをした







そのまま少し話をした







午後の授業も無事に終え、香音の病院へ向かった