「ハハっ、下山先生らしいですね
 まぁそういう感じが俺は好きですけど
 担任の先生も悪いわけではないんですけどね…………ちょっとグイグイ来る感じが苦手です」

「あー、人によるよな
 え、てかごめん
 俺余計なことしたかも
 担任にお前のこと少し気にかけて欲しいって言っちゃったわ」

「あー………そういうことだったんですね
 急に呼び出されて色々聞かれたので
 普段結構話す訳でもないし、クラス全員と話してる訳でもなかったから、どうしたのかと思いました」

「本当にすまん!
 苦手だったとは思わなかったわ………」

「良いですよ、気にしなくて
 ……………下山先生ってよく気づきますよね
 下山先生に救われたって人この学年だけでもたくさんいますよ」

「んー、別に俺は何もしてないけどなー
 まぁただ………後悔したくないってだけかな………」

「後悔………ですか?」

「あぁ………もうこの歳になるとたくさん後悔することあるよ」

「下山先生、まだ若いじゃないですか」

「お前らから見たらもうおじさんだろ
 もうすぐ40なるしな」

「見えないですね
 今でもまだモテますよね?」

「そんなことないよ
 というか俺はモテたくない」