「あなた、下山総合病院のご子息らしいじゃない
 そこの院長………下山君は大学の後輩なの
 今でもたまにご飯に行ってるわ」

「そうだったんですか!?」

「えぇ
 それならそうと早く言ってちょうだいよ
 それならあそこまで反対しなかったのに………」

「……………認めてくれたのは親父のおかげっていうことですか?」

「………そんなことはないわよ
 確かに………下山君の息子なら安心出来るって言うのはあるけど………どのみち、あなたの気持ちに負けてたわよ
 あなた………凄い優しい目で香音ちゃんのこと見ているんですもの……」

「…………ありがとうございます
 腕を治して………香音を守れる男になります」

「………よろしくね
 手術の日程は山中先生と決めてちょうだい」

「分かりました」

「話はこれだけよ
 香音ちゃんのところに行ってあげて
 待ってるはずだから」

「はい!
 では失礼します」


そして部屋を出て、香音の病室に向かった