〜雄斗目線〜


少しすると気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた


良かった………寝れたみたいで…………


さっき………凄く苦しそうだった………


どうしたんだろう…………



大したことしてないんだけどな…………



体調が悪かったようにも見えなかったし…………






しばらく香音の寝顔を眺めているとスマホが鳴った



「……もしもし、下山?
 今大丈夫か?」

「あぁ、大丈夫だ」

電話の相手は和田だった

そう言えば昨日の夜電話したけど出なかったんだよなー

香音を起こさないように出来るだけ静かな声で話した

「昨日は出れなくて悪かった!
 色々立て込んでて………今ようやくスマホ見た」

「忙しそうだな
 無理するなよ?」

「おう!
 んで、要件は?
 もう大丈夫だったりする?」

「あー………そんな大したことじゃないんだけど……」

「何?」

「……………俺の腕って……治るのか…?」

「…………………親父さんのところで診てもらったんだろ?
 そこで厳しいなら………それよりも高い技術力あるところか、海外だと思うぞ?」

「……親父のところよりも高い場所?」

「あぁ、親父さんのところも相当高いから………それよりも上ってなるとあと一つかな………」