今日の飲み会は金曜日じゃなく得意先の都合で木曜日だったから、普通に明日も2人とも仕事
「今日の残り物でいいならすぐチンしてあげるよ」
「じゃあ、軽く……ごめん」
私は冷蔵庫に向かい支度を始める。
「なぁ、朝にシャワーするから身体拭くものくれよ、俺のやつ、今日使い切っちまった」
「いいよ、私の鞄に入ってる、取っていいよー」
立ち上がって寝室に向かった。
「サンキュー」
「あっ、香水の匂いがするからスーツに消臭スプレーもかけておいて」
「わかった」
女の子のいる店に行ったのね、きっと……
付き合いだからしょうがないと思ってる。
それに彼女はいない事になってるし、得意先もメーカーさんも独身だったら連れていかれるのは付き合いだしてからなんとなくわかってきた。
きっと私は奏多が営業するにあたって都合のいい女なんだから……
でも、奏多と別れたくないのが私は1番優先なのだ。
優しいし、イケメンでハイスペックな奏多に私は尽くすのは全然苦じゃなかった。
年齢も同じだし遠慮なくお互い言えるのもまたいいところだ。
喧嘩はほとんど無く、奏多も時々甘えてきたりして、可愛い所もあるから仕事での彼とも少し違う所も好きだ。
もちろん会社では営業スマイルで社内でも人気者だから、後輩にも告白されたことはたくさんあるけど、全部断ってくれてる。
唯菜がいるのに断るのは当たり前だろと以前ちょっとヤキモチで聞いたことはある。