初めて奏多とキスをした時、唯菜と下の名前で呼ばれ、奏多のキスの上手さに私は……
はまってしまった。


どれだけ経験してるのよと思いながら奏多に抱かれた。


しかし、付き合おうと言ったのは奏多の方なのに、奏多は付き合う事を暫くは言いたくないと唯菜に告げた。


社内恋愛は禁止ではなかったし、なんなら多い方だと思うが、私はその時は何も聞かずに奏多の要望を受け入れた。


それだけ奏多といるのは楽しかったし、2人でお互い居心地がいいねと言っていたのだ。


それから寝室をリビングに移してクイーンサイズのマットを奏多が買ってくれて2人でリビングに寝るようになった。


あっという間に2年……



私達は社内恋愛をまだ隠している。







「ふう〜」



布団で本を読みながらウトウトしていた私は彼の声で起きた。



「んー、帰ってきたの?」


「あー、悪い、起こした?」



リビングの壁にもたれていた彼はYシャツを脱いだ。



時計を見ると0時前


私は立ち上がって彼のスーツを部屋に置いてくると彼の隣にちょこんと座った。



「だいぶ飲んだの?」


「いや、量はそうでも、でも腹減った、あまり食べれなかったから……」



「何か食べる?」


「うーん、でも悪いからいいよ、明日も早いし」