遊園地の時からは歩美は富田くんと付き合いだし、私達の付き合うきっかけは9月の決算が終わり、同期会が開催された時だった。


その時に奏多が酔っ払ってタクシーには乗せれないと判断して私の部屋へ連れてきて泊まらせたのだ。


今までの同期会でもこんなに酔っ払う事はなくて二次会にも参加していたのに、この日だけは一次会でかなり飲んだらしい。



眠そうな奏多のスーツを上下脱がしてハンガーにかけた。


脱がすのに必死でパンツ姿なんて見る余裕もなかった。


朝まで目を覚ますことなく奏多は寝て、
朝に温かいコンソメスープを作っていると起きたようで寝室から出てきた。


服を着てない事にびっくりしていて、ハンガーごとリビングダイニングに持ってきていた。


「おはよう、服はシワになるから脱がせたよ」と声をかける


「あ、ありがとう、起きたら服脱いでたから誰かに襲われたのかと思った(笑)馬場ちゃんの家だったんだな」と言われスボンを履いていた。


「襲わないよ(笑)」


奏多はいつも高級スーツを着ているのは知っていたからつい脱がさなきゃと思ったのを覚えている。


スープを渡して2人で飲んだ。


「ん、美味しい!」

「飲み会の次の日は私はいつもこれよ(笑)胃が温まるでしょ」



「俺もこれ飲みたい、なぁ、これからは飲み会の後に来てもいい?」


「えっ?」


「俺、馬場ちゃんのスープに惚れちゃったかも」


「何よ、スープって(笑)」


「ダメ?」


「ダメ……じゃないけど」




それからは飲み会の時は連絡がくるようになったし、付き合うのも、体の関係も自然な流れだった。