「随分昔にこれと同じようなことがありました」
1人の女性評論家がそういい出したのだ。

スタジオ内がざわめき、明宏もスイッチを切るために伸ばした手を止めていた。

「20年くらい前のことです。1つの学校で次々に『自分は感染した』と証言する生徒が出てきました。詳しくなにに感染したのかと聞けば『ゾンビウイルスに感染した』というのです」

明宏はゴクリと唾を飲み込んで画面を見つめた。
本当にそんなウイルスがあるのなら、そのときに対処した人たちに話をきけば解決するかもしれない!
そんな期待が沸き起こってくる。